福岡県内で流行している病気(随時更新
2025年03月07日小児科
福岡県内の病気の流行は画像の通りです(3月2日までの集計)。
感染症は全体的にやや落ち着いてきたように見えます。
最も目立っているのは感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)です。
感染性胃腸炎が更に増えています。
感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。ウイルス感染による胃腸炎が多く、毎年秋から冬にかけて流行します。
原因となる病原体には、ノロウイルス、ロタウイルスなどのウイルスのほか、細菌や寄生虫もあります。
感染経路は、病原体が付着した手で口に触れることによる感染(接触感染)、汚染された食品を食べることによる感染(経口感染)があります。
症状は病原体により異なりますが、潜伏期間は1~3日程度です。
ノロウイルスによる胃腸炎では、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、発熱、腹痛であり、小児では嘔吐、成人では下痢が多いです。症状の続く期間は1〜2日間程度と短いです。
ロタウイルスによる胃腸炎では、嘔吐、下痢、発熱がみられ、乳児ではけいれんを起こすこともあります。症状の続く期間は5~6日間と長めです。感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。
どちらのウイルスにも特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
重要なのは感染の予防です。ノロウイルスは牡蠣などの二枚貝から感染しやすいです。調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。
また、これらのウイルスにはアルコール消毒が効きません。トイレの後や、調理・食事の前には、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
朝晩はまだまだ寒いですね。
衣類の調節などに注意してください!