福岡県内で流行している病気(随時更新
2025年03月28日小児科
福岡県内の病気の流行は画像の通りです(3月23日までの集計)。
例年より多い感染症がいくつかありますが、今週は減少傾向のものが多いです。
今週は、百日咳が多く報告されています。高校生〜10代後半あたりで増えている様です。
百日咳は「ボルデテラ・パートゥシス」という細菌による感染症で、乳幼児を中心に、小児から思春期以降の若年層まで幅広い年齢で発症します。
感染初期は発熱や軽い咳など、風邪に似た症状から始まりますが、1〜2週間ほどで激しい連続した咳発作が現れるのが特徴です。咳の後に「ヒューッ」と息を吸い込む音(笛声)を伴うこともあります。
潜伏期間は7〜10日程度で、乳幼児では無呼吸発作やけいれんを引き起こすこともあり、注意が必要です。
思春期や大人では咳が長引くだけで済むこともありますが、乳児にうつすリスクがあるため周囲の大人も対策が重要です。
百日咳は定期接種ワクチン(五種混合ワクチン)で予防が可能ですが、免疫は時間とともに低下するため、年長児や大人も再感染することがあります。
当院では、SpotFireによるPCRで迅速に百日咳の診断が可能です。
早期発見・治療が重症化の予防につながりますので、咳が長引くときは早めの受診をおすすめします。
暖かくなったり、寒くなったり落ち着かないですね。
衣類の調節などに注意してください!