福岡県内で流行している病気(随時更新
2025年04月11日小児科
福岡県内の病気の流行は画像の通りです(4月6日までの集計)。
一般的な感染症は比較的落ち着いています。
今週も百日咳の報告が目立つようです。
百日咳は「ボルデテラ・パートゥシス」という細菌による感染症で、乳幼児を中心に、小児から思春期以降の若年層まで幅広い年齢で発症します。
感染初期は発熱や軽い咳など、風邪に似た症状から始まりますが、1〜2週間ほどで激しい連続した咳発作が現れるのが特徴です。咳の後に「ヒューッ」と息を吸い込む音(笛声)を伴うこともあります。
潜伏期間は7〜10日程度で、乳幼児では無呼吸発作やけいれんを引き起こすこともあり、注意が必要です。
思春期や大人では咳が長引くだけで済むこともありますが、乳児にうつすリスクがあるため周囲の大人も対策が重要です。
百日咳は定期接種ワクチン(五種混合ワクチン)で予防が可能ですが、免疫は時間とともに低下するため、年長児や大人も再感染することがあります。
当院では、SpotFireによるPCRで迅速に百日咳の診断が可能です。
早期発見・治療が重症化の予防につながりますので、咳が長引くときは早めの受診をおすすめします。
だいぶ暖かくなってきましたね。
衣類の調節などに注意してください!